第94回 5月7日付けで新しいiPhoneが特許

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5月7日付けでAppleの新しいiPhoneが特許されました。一体どんなiPhoneでしょうか? ボタンなどが隠れているiPhoneのことです。
ボタンが金属でできており、筐体(ハウジング)と同じ材質であるため、普段はボタンが見えない、そして必要に応じて穴を通してバックライトで照らし出される、というものです。米国特許8,436,816号です。

iPhoneは容量検知(capacitive sensing)を利用しています。ボタンを押して容量が変わると、これを検知してデバイスの機能を変化させます。このとき”deflection”(偏向)という概念が使われます。つまり、ボタンなど入力装置を作動させ、容量が変化することを検知してデバイスの機能が変化します。このような技術がこの明細書に開示されています。

An input device includes a deflection based capacitive sensing input. Deflection of a metal fame of the input device causes a change in capacitance that is used to control a function of an electrical device. The input appears selectively visible because it is made of the same material as the housing it is contained in and because it is selectively backlit through tiny holes.

この明細書を少し訳してみます。図面FIG. 5A、FIG. 5Bと併せてご覧ください。

“The present invention relates generally to input devices and device display systems, and more particularly to invisible input systems and device display systems. The input devices and display systems may become visible when illuminated from behind through invisible holes”.

当該方法1900は、ブロック1902で少なくとも2つの動画をスタートさせることを含んでいる。

The method 1900 further includes determining the progress of each animation at block 1904.

奥田の訳

この発明は、一般的には入力装置およびデバイスディスプレイ・システムに関するものであり、より詳細には、見えない入力システムおよびデバイスディスプレイ・システムに関する。入力装置およびディスプレイ・システムは、見えない穴を通して後ろから照らし出されたときに見えるようになってもよい。

“The iPhone touch screen uses capacitive sensing. This type of sensing takes advantage of the fact that two electrical fields separated by a dielectric produce capacitance. In the iPhone, a first electrical field is produced inside the iPhone by an array of electrodes”.

奥田の訳

iPhoneのタッチスクリーンは、容量検知を利用している。このタイプの検知は、誘電体により分離された2つの電界が容量を生成する、という事実を利用している。iPhoneでは、第1の電界は、電極の配列によりiPhone内部で生成される。

という明細書の記載にあるように、iPhoneでは、容量検知を行っているようです。明細書にiPhoneという商品名が出てくるのは驚きです。そして検知の内容も開示されているのでおもしろい明細書です。

“The second electrical field is provided by the user’s finger”.

奥田の訳

第2の電界は、ユーザの指により生成される。

“When the finger interacts with the glass touch surface a circuit inside the iPhone detects a change in capacitance and processes this change in order to compute, for example, the location and speed of the scrolling finger”.

奥田の訳

指がiPhone内部のガラスタッチ面と情報をやりとりすると、iPhone内部の回路は容量の変化を検知し、指をスクロールする位置や速度等を算定するために、この変化を処理する。

“Some modern track pads on laptop computers may function in a similar way, but normally have plastic or rubber track surfaces”.

奥田の訳

ラップトップコンピュータの最近のトラックパッドには、同様の手法で機能するものもあるが、通常はプラスチックやゴムのトラック面を有している。

“In all of these devices the housing of the device is normally metal, while the track surface is normally a dielectric material such as rubber, plastic, or glass. Therefore, a truly seamless design has been impossible. Furthermore, a glass surface may be fragile”.

奥田の訳

これら全てのデバイスにおいて、デバイスのハウジングは通常、金属であり、一方でトラック面は通常、ゴム、プラスチック、ガラスなどの誘電体材料である。よって全くシームレスの設計は不可能であった。またガラス面はこわれやすい。

“Taken to its extreme, seamless design would have an invisible input. Since a metal housing is advantageous for aesthetic, environmental, and manufacturing reasons, this presents a particular challenge. One method to overcome this challenge is to include a plastic input painted to look like metal. However, this will not match the metal look and finish exactly, so the truly seamless design is not realized”.

奥田の訳

極端なことをいうと、シームレスの設計は見えない入力を有している。金属製ハウジングは、審美性、環境、製造上の理由で利点があるため、これにより特定の課題が提示される。この課題を克服するひとつの方法としては、金属に見えるように塗られたプラスチックの入力を備えることである。しかしこれは金属の外観にマッチせず、正確には仕上げられないため、シームレスの設計は実現できない。

“The invention relates in one embodiment an electronic device having an invisible input”.

奥田の訳

本発明は、ひとつの実施形態では、見えない入力を備える電子デバイスを備えている。

“The device has a frame having a top face with invisible holes formed therein”.

奥田の訳

デバイスは、内部に形成された見えない穴を備える上面を有するフレームを備えている。

前出の記事には、「未来のiPhone」と書いてありますが、確かにそうです。Appleがこのような特許を2008年に出願し、すでに特許を取得してしまったということは、将来を見据えてのことなのでしょう。

今週のポイント

  • 5月7日付けでAppleの新しいiPhoneが特許された。ボタンが金属でできており、筐体(ハウジング)と同じ材質であるため、普段はボタンが見えない、そして必要に応じて穴を通してバックライトで照らし出される、というものである。

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