第70回 英国ではサムスンの侵害がないとの広告

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

英国では、サムスンがAppleの意匠権を侵害していないとの裁判所の判断に対してAppleが控訴を提起していましたがこれも却下され、そのうえ、サムスンは意匠権を侵害していないとの広告を発表せよとの裁判所の命令が下り、Appleは「謝罪文」のようなものを書かせられることとなりました。

Appleのウエブサイトでサムスンは侵害していないとの広告を出したことは前回伝えましたが、これは結局Appleの製品が良いという判事の判断を掲載したもので満足できる内容ではなかったため、削除を命じられました。
そして再びの掲載です。
内容としては、サムスンのGalaxy Tab 10.1, 8.9, 7.7は、Apple共同体登録意匠0000181607を侵害していないということです。
これはHigh Court of Justice of England and Wales(英国高等法院)の判断です。
正式にはイングランド・ウエールズ最高法院民事部といいます。
この高等法院の判断が下ったのは今年の7月9日であり、これに対するAppleの控訴がCourt of Appeals of England and Wales(控訴院)で棄却されたのが10月18日です。
デザインが似ていない理由として高等法院の判事が挙げたのは、

  1. サムスン製品は非常に薄い
  2. Appleのデザインのようにクールでない
  3. Apple製品が持つ地味さと極端な簡素さがない

ということであり、全体的印象が異なると判断されました。
控訴院はこれを支持しました。

これまでAppleとサムスン訴訟の話ばかりでしたが、もうひとつ思い起こされるのがApple v.s. HTC(香港)訴訟です。
HTCがAppleのiPhone関連技術の20件の特許を侵害するとして、2010年3月にAppleがHTCを提訴したものです。
米国ITCとデラウエア州連邦地裁に提訴しています。
ユーザインターフェース、ハードウエア、基本設計などの技術の特許です。
HTCは携帯端末についてGoogleのNexus Oneなどの委託製造している香港の企業です。
そして逆にHTCはGoogleから9件の特許の譲渡を受け、これを盾に2011年9月にAppleを訴えました。
このように特許を譲り受け、これをもとに訴えるという攻防が繰り広げられています。
今後はこの訴訟も合わせて伝えていきたいと思います。

今週のポイント

  • 英国では、サムスンがAppleの意匠権を侵害していないとの裁判所の判断に対してAppleが控訴を提起していたがこれも却下され、そのうえ、サムスンは意匠権を侵害していないとの広告を新聞に発表せよとの裁判所の命令が下り、Appleは「謝罪文」のようなものを書くこととなった。
  • Appleのウエブサイトでサムスンは侵害していないとの広告を出したが、これは結局Appleの製品が良いという判事の判断を掲載したもので満足できる内容ではなかったため、削除を命じられた。
  • サムスンのデザインが似ていない理由として高等法院の判事が挙げたのは、
    (1)サムスン製品は非常に薄い、(2)Appleのデザインのようにクールでない、(3)Apple製品が持つ地味さと極端な簡素さがない、ということであり、結果として全体的印象が異なると判断された。控訴院もこれを支持した。
  • HTCがAppleのiPhone関連技術の20件の特許を侵害するとして、2010年3月にAppleがHTCを提訴した。
  • 逆にHTCはGoogleから9件の特許の譲渡を受け、これを盾に2011年9月にAppleを訴えた。

特許翻訳のお問い合わせはインターブックスにどうぞ

技術背景を持ち、それぞれの国の法制度の事情を理解したネイティブ翻訳者が翻訳を担当いたします。
日本特許庁・米国特許商標庁・欧州特許庁・中国特許庁・韓国特許庁の出願要件に則って特許明細書を翻訳し、お客様のご要望にお応えいたします。
電話番号 03-5212-4652
お問合せはこちら

関連する記事