第54回 中国でのiPad商標和解

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今回はiPadの商標が中国で登録されたという話題です。

米国Apple社のiPadの商標が中国である企業により登録されてしまいました。
唯冠科術という会社によって登録されました。
これに対しAppleは訴えを提起しましたが、中国では先願主義であるため、先に登録した方が勝ちます。
したがって唯冠科技に軍配が上がりました。
Appleは控訴を提起しました。

Appleは台湾で商標権の買い取りを行いましたが、この対象に中国の商標権は含まれていなかったとして、譲渡も無効となりました。

そして先週、とうとう、両社に和解が成立したとのニュースが飛び込んできました。
和解金は6,000万ドルです。日本円で約48億円です。
しかしこのような金額はAppleの収益からみれば決して痛い金額ではないようです。
これを支払ってでも中国でiPadの商標権を獲得することはAppleにとって必要だったのです。

中国の国家工商行政管理総局(SAIC)が、中国でiPadの商標権を持つ者は唯冠科技であると述べていたため、Appleは不利な立場にあり、Appleによる訴訟も一審では敗訴し、広東省の高裁にあたる高級人民法院で二審の審理がされているところでした。

中国で商標が登録されてしまうという問題は後を絶ちません。
Appleのように和解金を軽々と支払える企業であればよいのですが、いずれの企業もそうとばかりとはいえません。

しかし驚くことに、今度はAppleが中国で商標権侵害で訴えられるというケースが発生しました。
「Snow Leopard」という商標です。
AppleはこれをMacのOXに使用していました。
ある企業が「雪豹」という商標を中国で出願しているからです。

「Snow Leopard」と「雪豹」は意味が似ている、つまり観念類似になります。

ところで、フェイスブックとヤフーは特許侵害訴訟をお互いに提起していたところ、和解したとのニュースを伝えましたが、今後はお互いにネット上の広告分野で協力していくとの合意をしたとのことです。

何十億もの和解金を払って特許侵害訴訟を終結するケースが増えていますが、このように訴訟で争った企業同士が今後は協力関係を築いていく、との合意は非常に好ましいことで、単にお金で解決をつけたというだけでなく、特許侵害訴訟を契機に協力していくとの真の意味での和解がされたことになります。

このようなケースが増えていくことが望まれます。

今週のポイント

  • 米国Apple社のiPadの商標が中国で唯冠科術という会社により登録され、Appleは提訴した。一審でAppleは敗訴し、二審で争っているところであったが、6,000万ドル(日本円で約48億円)で和解した。
  • 一方でApple社は中国で「Snow Leopard」をMac のOXに使用していたため、「雪豹」という商標を中国で出願していた会社から提訴された。
  • フェイスブックとヤフーは特許侵害訴訟をお互いに提起していたところ、和解し、今後はネット上の広告分野で協力していくとの合意がされた。

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