第43回 新規性

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米国特許法改正の新規性の規定についてさらに詳しく説明します。
今回の改正は共同研究、共同開発者の保護も念頭に置いています。
この影響を受けているのか、日本の特許法も平成23年に改正がなされ、共同開発者の一人が特許を取得してしまった場合には、特許を返還請求できる制度が認められました。
米国特許法は、共同開発者が発明を公知にした場合も、発明者が公知にしたのとほぼ同様に認められています。

102条

“(c)COMMON OWNERSHIP UNDER JOINT RESEARCH AGREEMENTS.–Subject matter disclosed and a claimed invention shall be deemed to have been owned by the same person or subject to an obligation of assignment to the same person in applying the provisions of subsection(b)(2)(C)if—
(1)the subject matter disclosed was developed and the claimed invention was made by, or on behalf of, 1 or more parties to a joint research agreement that was in effect on or before the effective filing date of the claimed invention;
“(2)the claimed invention was made as a result of activities undertaken within the scope of the joint research agreement; and
“(3)the application for patent for the claimed invention discloses or is amended to disclose the names of the parties to the joint research agreement.

共同研究契約による共有
(1)開示された主題が、共同研究契約の1以上の者により、あるいはこれに代わってなされた場合(共同研究契約が特許請求された発明の有効出願日以前に発効したものであるとき)
(2)特許請求された発明が、共同研究契約の範囲内で行われた活動の結果としてなされたとき、
(3)特許請求された発明の特許出願が、共同研究契約の当事者の名義を開示し、あるいは、開示するように補正されたとき、
開示された主題および特許請求された発明は、同一人により所有されたものとみなされ、同一人に対する譲渡の義務の対象として、(b)(2)(c)を適用する。

つまり、共同研究者は、新規性の適用においては同一人とみなされます。

102条(b)(2)(c)とは、
開示された主題および特許請求された発明であって、特許請求された発明の有効出願日以前のものであて、同一人により所有され、あるいは同一人に譲渡される義務のあるものは、先行技術とはみなされない、という規定です。
つまり、共同発明者はここでいう同一人とみなされ、共同発明者による開示は先行技術とはみなされません。

102条

“(d)PATENTS AND PUBLISHED APPLICATIONS EFFECTIVE AS PRIOR ART.–For purposes of determining whether a patent or application for patent is prior art to a claimed invention under subsection(a)(2), such patent or application shall be considered to have been effectively filed, with respect to any subject matter described in the patent or application–
“(1)if paragraph(2)does not apply, as of the actual filing date of the patent or the application for patent; or
“(2)if the patent or application for patent is entitled to claim a right of priority under section 119, 365(a), or 365(b), or to claim the benefit of an earlier filing date under section 120, 121, or 365(c), based upon 1 or more prior filed applications for patent, as of the filing date of the earliest such application that describes the subject matter.”.

(d)先行技術として有効な特許および出願公開された出願
特許または特許出願が(a)(2)項により特許請求された発明に対する先行技術となるか否かを判断するために、当該特許または出願は有効に出願されたものとみなされる。
(1)特許または特許出願実際の出願日
(2)優先権主張がされた出願の最先の出願日
分割、継続出願の最先の出願日

これは有効出願日についての規定です。
優先権主張した場合は、最先の出願日、つまり第一国出願日が有効出願日となります。
ヒルマードクトリンの廃止に伴い、第一国出願の言語にかかわらず、米国出願であるかどうかも問わず、第一国出願から後願排除ができます。

今週のポイント

  • 米国特許法は、共同開発者が発明を公知にした場合も、発明者が公知にしたのとほぼ同様に新規性の適用が認められている。
  • 共同研究契約による共同開発者は、新規性の適用においては同一人とみなされる。

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