第50回 Google 対 Oracle特許訴訟

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Googleが開発したスマートフォンのOSであえるAndroidを巡っては、Barne&Nobleなどが訴えられ、一大特許侵害紛争を巻き起こしていますが、今度はGoogleがOracleから訴えられるという事件が起こっています。
AndroidがOracleの言語Javaの特許を侵害するとして訴えられています。
このたび、カリフォルニア州北部地区連邦地裁の陪審員団によりGoogleに有利な決定が出されました。

この訴訟は、2010年8月に提起されていたもの7件の特許を根拠にしていました(現在は2件)。
以下はその中の一つです。

なお、この特許はSun Microsystemsが特許権者です。OracleはSun Microsystemsを2010年に買収しているからです。

米国特許番号6061520号

Abstract

“The disclosed system represents an improvement over conventional systems for initializing static arrays by reducing the amount of code executed by the virtual machine to statically initialize an array. To realize this reduction, when consolidating class files, the preloader identifies all methods and play executes these methods to determine the static initialization performed by them. The preloader then creates an expression indicating the static initialization performed by the method and stores this expression in the .mclass file, replacing the method. As such, the code of the method, containing many instructions, is replaced by a single expression instructing the virtual machine to perform static initialization, thus saving a significant amount of memory. The virtual machine is modified to recognize this expression and perform the appropriate static initialization of an array”.

「開示システムは、配列を静的に初期化するために、バーチャルマシンにより実行されるコードの量を減少させることにより、静的配列を初期化する従来システムに対する改良を示している。この減少を理解するために、クラスファイルを統合する際に、プリローダは、すべての法を特定し、これらにより実行される静的初期化を判定するために、これらの方法を実演する。次にプリローダは、法により実行される静的初期化を示す表現を生成し、この表現を.mクラスファイルに格納し、法を置き換える。このようにして、多くの指令を含む法のコードは、バーチャルマシンが静的初期化を実行するように指令する単一の表現により置き換えられることにより、相当量のメモリを節約できる。バーチャルマシンは、この表現を理解するように改変され、該当する配列の初期化を実行する。

この訴訟では、61億ドルの損害賠償が請求されています。
しかし対象となる特許が2件に削減されたため、損害賠償請求額も10億円にまで減額されています。
いずれにしても高額です。

この事件では特許侵害だけでなく、著作権侵害のも問題になっており、APIコードをGoogleが侵害しているとの評決が5月に下されたばかりです。
著作権と特許で判断が異なるのは対象が異なるからです。
特許は技術的アイディアを保護し、著作権は表現の部分を保護しています。
APIコードなどは対象が明確であり、侵害の判断が容易ですが、アイディアの部分は抽象的であるため、判断が分かれることが多いです。
このように著作権で勝訴しても特許で敗訴することがあるのです。

Googleの使用がフェアユースであるか否かについては、今回、判断はされませんでした。
フェアユースと認められれば、侵害との判断は避けられます。特許、著作権ともに今後のこの訴訟の行方が注目されます。

今週のポイント

  • AndroidがOracleの言語Javaの特許を侵害するとしてGoogleが訴えられ、カリフォルニア州北部地区連邦地裁の陪審員団によりGoogleは侵害していないとの決定が出された。
  • この事件では、Googleは、著作権の部分でAPIコードをGoogleが侵害しているとの評決が5月上旬に下されたばかりである。

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