第28回 改正後の新料金

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今回の米国特許法改正により、料金の規定も大きく変わっています。まず出願費用や調査費用は15%上乗せされた金額が規定されています。これは制定日である9月16日から10日後の9月26日から施行されています。
また、電子出願によらないで出願する場合は、出願費用に400US$が加算されます。これは電子出願をしないことによるペナルティであるといわれています。
さらにこれまで、small entityといわれる小規模団体は50%の減額が得られましたが、micro entityという極小団体なる概念が導入され、これに該当すると75%の減額が得られます。

新しい料金

出願基本料金(application filing fee)

  1. 実用特許出願 380US$
  2. 意匠特許出願 250US$
  3. 植物特許出願 250US$
  4. 仮出願 250US$
  5. 再発行特許出願380US$
  6. クレーム追加(クレームを超える独立クレーム)250US$/1 クレーム
  7. 出願サイズ料金 310US$(明細書、図面が100枚を超える場合)310US$/50枚

調査料金(search fee)

  1. 実用特許 620US$
  2. 意匠 120US$
  3. 植物特許 380US$
  4. 再発行特許 620US$

審査料金(examination fee)

  1. 実用特許出願 250US$
  2. 意匠特許出願 160US$
  3. 植物特許出願 200US$
  4. 再発行特許出願 750US$

特許査定料金(patent post allowance fee)

  1. 実用特許出願 1,740US$
  2. 意匠出願 990US$
  3. 植物特許出願 1,370US$
  4. 再発行特許出願 1,740US$

Patent appeals / interference fess(特許審判/インターフェアレンス料金)

  1. 審判請求書提出 620US$
  2. 理由補充書 620US$
  3. 口頭審理の請求 1,240US$

Maintenance fee(維持年金)

  1. 3.5年 1,130US$
  2. 7.5年 2,850US$
  3. 11.5年 4,730US$

prioritized examination(優先審査)

  1. 4,800 US$

*以前に説明したように、4,800$で優先審査が受けられるようになり、制定日の9月26日より施行されています。

IDS(情報開示陳述書)の提出

  1. 180US$

ex partes reexamination(査定系再審査)の請求

  1. 2,520US$

Inter partes reexamination(当事者系再審査)の請求

  1. 8,800US$

新料金についての更に詳しい情報については、USPTO Webサイト “Fee Schedule”をご覧下さい。

Micro Entity(極小団体)の要件

一定の要件を充たせばmicro entityであると認められ、75%の減額が得られます。
これは大きく分けて、これまでの出願件数や収益額の制限、高等教育機関であることなどの条件があり、新123条に規定されています。

出願件数、収益等の制限

  1. まず、小規模事業者であること。
  2. 以前に5件以上の出願に発明者としてその名称が掲げられていない者。ただし、仮出願や外国(米国以外)にされた出願、PCTによる国際出願で基本国内手数料を支払わなかった(つまり米国に国内移行しなかった国際出願)は対象から除かれます。
  3. micro entityの適用を受けようとする費用支払いの前年に、平均家計所得(国勢調査局発表)の3倍を超える総収益がなかったこと、
  4. micro entityの適用を受けようとする費用支払いの前年に、平均家計所得(国勢調査局発表)の3倍を超える総収益があった団体に対して、出願のライセンス、譲渡、移転等の義務がないこと。

Micro entityの適用を受ける者は、上記に該当することを証明する必要があります。

高等教育機関

さらに以下の要件を充たすことを証明する出願人を含みます。

  1. 出願人の雇用主が高等教育機関であること(高等教育機関は、1965年高等教育法(20USC. 1001(a))の101条(a)に定められている)。つまり高等教育機関に勤務する者であること。
  2. 出願人が、上記高等教育機関に出願のライセンス、譲渡等をする義務を負っていること。つまり高等教育機関に勤務しているか、このような機関にライセンスや譲渡の義務を負っていることが要件となります。

*高等教育機関とは、学士の称号を与えるプログラムを提供できる教育機関、つまり大学、公的非営利機関であると20USC1001(a)に規定されています。

Micro entityの規定は制定日から施行されていますが、実際には規則が制定されてからの施行となります。

今週のポイント

  • 今回の米国特許法改正により、出願費用や調査費用は15%上乗せされた金額が規定されている。
  • 料金設定権限が米国特許庁に認められた。
  • 電子出願によらないで出願する場合は、出願費用に400US$が加算される。これは制定日の2011年9月26日から施行されている。
  • 小規模団体(small entity)は50%の減額が得られるが、これに加え、極小団体(micro entity)が導入され75%の減額が得られる。
  • 極小団体に該当するには、一定の要件を充たす必要がある。たとえば、これまでの出願件数が4件を超えていないこと、総収益が平均家計所得の3倍を超えていないことが要件となる。
  • 高等教育機関(たとえば大学)に勤務している者、あるいはこのような機関にライセンス、譲渡等する者もmicro entityに該当する。

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