第152回 韓国語のしりとり

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韓国語のしりとり

先生:きょうはしりとりの話をしましょう。韓国語では끝말잇기といいます。みなさんは“♪리 리 리자로 끝나는 말은…”と言う出だしで始まる軽快な歌を知っていますか。

キョースケ:知っていますよ。“♪리 리 릿자로 끝나는 말은 괴나리 보따리 댑싸리 소쿠리 유리 항아리.”ですよね。

先生:괴나리というのは旅をするとき背負って歩く小さい包み,보따리は風呂敷包み,댑싸리は箒木(ほうきぎ)のことです。そして소쿠리は竹で編んだかごのことですね。2番は“♪리 리 릿자로 끝나는 말은 꾀꼬리 목소리 개나리 울타리 오리 한 마리.”です。そのほかにも리で終わる言葉には,머리, 허리, 다리…と,体に関する単語もいくつかありますので,覚えておくと便利です。

タイゾー:何でこの歌が,しりとりと関係あるんですか。

先生:まず,韓国語のしりとりのルールをお教えしましょう。日本語では「かんこく」→「くり」→「りす」→「すいか」…と最後の一文字を頭に持ってきて続けますが,ハングルの性質上,韓国語では한국 → 국수 → 수박 → 박물관…のように,ハングルの組み合わせをひとかたまりと考えて,最後の字を続けていくんです。

キョースケ:韓国語のしりとりは,何で終わったら負けと言うルールはないんですね。

先生:ただ,次に続かないと負けです。

ケンタ:じゃあ,頭に来ることがない字で終わる単語を探して言えばいいんですね。

マユミ:なるほど。それでこの歌に出てくるような単語を言えば,勝つ確率は高くなるというわけですか。

先生:そうです。ですから「らりるれろ」で終わる言葉をいかに多く知っているかが勝負の分かれ目です。これは日本語にも言えることです。日本語では「ら行音」で始まる言葉は,すべて漢語か外来語です。たとえば固有語のように見える「りす」は,漢語「栗鼠(リッス)」の「ッ」が脱落したものです。「ス(鼠)」は唐音と言われていますが定かではなく,慣用音の「ソ」が転じたと考えられています。

タイゾー:「りんご」はどうですか?

先生:「りんご」もやはり漢字語由来の語です。林檎の「檎(キン,ゴン)」は本来「家禽」の「禽」で,「鳥」を意味し,果実が甘いので林に鳥がたくさん集まったところから「林檎(リンキン・リンゴン)」と呼ばれるようになったそうです。

ケンタ:韓国語では頭音法則によってㄹで始まる漢語はありませんから,すべて外来語ということになりますね。

先生:ですから끝말잇기の必勝法は라,랴,러,려,로,료,루,류,르,리で終わる言葉を切り札として使うことです。

キョースケ:さらに「隠し球」がありますよ。기름(油),흐름(流れ),필름(フィルム),주름(しわ),거름(こやし)…など름で終わる言葉を使えば一発で相手をノックアウトできますね。

先生:韓国語に頭音法則があるので,이름(なまえ)→ 늠균〈廩囷〉(米の倉庫)/지뢰〈地雷〉→ 뇌관〈雷管〉というように,初声のㄹはㄴに変えることができるんです。でも,こういった単語もそう多くありませんね。

マユミ:마그네슘(マグネシウム),나트륨(ナトリウム),이리듐(イリジウム),칼슘(カルシウム)などの化学用語も,なかなか次の単語に結びつかないので,隠し球ですね。

先生:そのほかにも살갗(肌),기쁨(喜び),부엌(台所)なども,次につながる言葉が見つからないので,決め球と言えますね。

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