第70回 韓国版・忠犬ハチ公

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日本には,たとえば3月3日が「耳の日」,8月7日が「鼻の日」,10月10日が「目の日」というように,いろいろな語呂合わせの日というのがあります。

11月1日は何の日でしょうか。そうです。「ワン,ワン,ワン」でイヌの日です。日本ならではのダジャレですね。韓国ではイヌは멍,멍,멍と鳴きますから。

犬といえば,日本では東京・渋谷の忠犬ハチ公がよく知られてます。このハチ公は,純粋の秋田犬で,生まれてすぐに東大の上野英三郎博士に飼われることになり,大館から渋谷に来たのです。

上野博士は近代農業土木の祖といわれた人です。大正14年(1925年)5月21日,いつものようにハチ公に送られて出勤した博士は大学の教授会において講演中に,脳出血で倒れ急逝してしまったのです。しかしハチ公は,先生が亡くなったことを知らず,雨の日も風の日も,毎日毎日,渋谷駅前で先生が帰って来られるのを待ち続けていたといいます。

では,みなさんは韓国版・忠犬ハチ公を知ってますか。日本で忠犬ハチ公を知らない人がいないように,韓国の人だったらみんなが知っている話です。昔の話ですから,犬には名前が付いていません。오수 의견といいますが,この오수〈獒樹〉というのは전라북도にある村の名前で,의견は義犬,つまり忠犬のことです。

昔,全羅北道の任實(임실)というところの山奥の村に犬を飼っていた農夫がいました。ある日この主人は隣村の祭りに呼ばれ,酔っぱらって,帰り道に山のふもとで寝てしまったのです。

ちょうどそのとき山火事がおこり,農夫の寝ていた麓が炎に包まれてしまいました。いつも主人の横に付き添っていたイヌは,火が近づいて来るや,ワンワンとほえ立てて主人を起こそうとするのですが,酔っぱらった主人は起きる気配がありません。

そこで犬はしかたなく山の下の小川に走り下りて行き,体全体を水で濡らし,主人が寝ている周りの草むらに水をかけたそうです。このように水をかけることを数十回,しかし主人を助けた代わりに自分は火で焼け死んでしまったのです。

主人は眠りから覚め,死んだ飼い犬を発見し,自分を助けてくれたこの犬に感謝して,犬の墓のそばに木を植えました。この木は大きく育ち,村も大きくなりました。そこで村人は村の名前を大きな木という意味の오수〈獒樹〉と名づけました。

さて,話は変わりますが,韓国を代表するイヌといったら珍島犬(진돗개)です。小柄で色がちょっと茶色っぽい犬で,天然記念物に指定されています。このほかにも韓国特有の犬には삽살개というむく毛の犬があり,これも天然記念物に指定されています。韓国政府は友好の証として,つがいの珍島犬を北朝鮮政府に送ったことがあります。

そして,同時に北からは豊山犬(풍산개)という紀元前からいる猟犬が,つがいで韓国に送られました。豊山犬も近年徐々に数が減少し,保護の対象となっています。多くは動物園などで飼育されていて,一般市民には全く普及していません。

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