第64回 電鉄と地下鉄と列車と電動車と電車

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みなさんは韓国語で「電車」のことを何というか知っていますか。まず下の3つの例文の中の「電車」という語をきちんと翻訳してみましょう。

  • Q1 道がとても混んでいたので電車で来ました。
  • Q2 ただいま電車が入ってまいります。乗客の皆さま方は一歩下がってお待ちください〔駅のアナウンス〕。
  • Q3 次の駅は電車とホームの間が広くあいているところがありますので,お降りの方はご注意ください〔車掌のアナウンス〕。

まず1番の答えですが「電車で来た」という場合は,전철 타고 왔다と言う言い方をします。ですから차가 많이 막혀서 전철 타고 왔어요.といえばいいですね。この時には「地下鉄」で来ても전철 타고 왔다で構いません。전철と지하철の使い分けは曖昧で,地下鉄でも전철と言ったり,地上を走っている電車でも지하철と言ったりしています。

駅についても同様で「都市にある電車,地下鉄の駅」は전철역,または지하철역と,人によってまちまちな言い方をしています。ただし,電化されていない路線の駅は전철역とは言わず기차역と言っているようです。その名残が新村の梨花女子大の近くにある駅で,地下鉄駅と区別するために,電化されてしまった今でも신촌 기차역と呼んでいます。

次に2番ですが,この場合の「電車」は一つながりの編成ですので,전철とは言わずに열차といいます。지금 열차가 들어오고 있습니다. 승객 여러분께서는 한 걸음 물러서 주시기 바랍니다.これが正解です。よく地下鉄の駅で聞こえてくる定番のアナウンスです。

そして最後の場合の「電車」は,電車の一両一両をさします。この場合は전동차という単語を使って,이 역은 전동차와 승강장 사이가 넓습니다. 내리실 때 조심하시기 바랍니다.といいます。

つまり日本語の「電車」を,交通手段としての「電車」,編成としての「電車」,一両一両としての「電車」と3種類に使い分けています。

では,「電車」を전차とは言わないのでしょうか。韓国語で전차というとstreetcar,つまり日本で言う都電,市電のことです。韓国最初の전차は,1899年4月8日に서대문-청량리間で電車の運行を始め,紆余曲折を経たのち,日本から独立後も1968年11月30日まで運行が続けられました。当時は왕십리から을지로,남대문を経て,남영동,노량진역から영등포역に至る路線や,청량리から동대문,종로を経て서대문,마포に至る路線などが活躍していました。

さて,話を元に戻して,最近の韓国の都市鉄道事情について簡単に見てみましょう。みなさんは,도시 철도という言葉を聞いたことがありますか。これは広域圏内の移動交通手段のことを言います。

日本で言えばJRの「近郊電車区間」と呼ばれている路線や,大都市を走る地下鉄とそれに乗り入れている私鉄各社をさして도시 철도と言っています。

現在,首都圏地域には,地下鉄の1〜9号線,분당선(盆唐線),신분당선(新盆唐線),중앙선(中央線),경의선(京義線),경춘선(京春線),공항철도(空港鉄道),수인선(水仁線)と인천 메트로(仁川メトロ)1号線が運行されています。

また,釜山広域市では地下鉄 1〜4号線と부산김해경전철(釜山金海軽電鉄)が, 大邱広域市では地下鉄 1・2号線が, 大田広域市では地下鉄1号線が,そして光州広域市では地下鉄1号線がそれぞれ運行されています。

1971年に日本の協力で始まったソウル地下鉄1号線(1974年8月15日開通)を皮切りに40年を経た今,韓国の「都市鉄道」は大きく変わろうとしています。電鉄と地下鉄と列車と電動車と電車…。경전철という言葉も登場しましたが,みなさんはもう迷うことなく使い分けられると思います。

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