第25回 孫子の兵法

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孫子兵法손자병법(孫子兵法)は,いまから2500年前の中国・春秋時代の呉という国の王,闔閭(在位B.C514〜496)という人に仕えた名将・孫武が著わした兵書です。

近代になって,とくに経営者たちに「実践の書」として愛読されていますが,韓国でも昔から大人気です。パソコンは最新機種でも,あっという間に古くなりますが,孫子は2500年近くたっても未だに現役なんですね。

孫子はその冒頭で「戦いは軽々しく始めるべきではない。戦争は国家の重大事である。それは生死を左右するところであり,存亡を決する道だからである。よくよく考えてかからなければならない」と説いています。

孫子曰, 兵者, 國之大事, 死生之地, 存亡之道, 不可不察也.
손자왈 병자는 국지대사요 사생지지요 존망지도니 불가불찰야니라.

「孫子の兵法」の特徴をひと言で言うと「戦いはなるべくするな!」ということです。孫子にとって実際に戦闘行為を伴う戦争は最上策ではなく,あくまでも戦わずして勝つ事が最上策と捉えられています。もし戦わなければならないときは,いかに味方の損害を少なくし,かつ,素早く勝って戦争を終わらせるか,これらの事を命題にして本文は記されています。

‘兵聞拙速, 未睹巧之久也(병문졸속, 미도교지구야).’
「兵は拙速を聞くも,未だ巧みの久しきをみざるなり」といえばわかりますか。

군대의 운용은 졸속으로 빨리 끝내야 한다는 것은 들어보았지만 기교있고 오래 끌어야 좋다는 말은 목도한적이 없다.

つまり戦争は,多少のことには目をつぶって,速戦即決でカタをつけるべきだというんですね。最近は「大同小異」という言葉がちまたに乱発していますが,選挙戦も,多少の違いには目をつぶり,さっさとかたづけてしまうのが得策なようです。

たとえ止むを得ざる事情により開戦したとしても,長引くことにより士気は衰え,国力を疲弊させてしまいます。戦争によって得るべきものがたとえ不十分であったとしても,本来の政治目的が達成できていれば,それ以上の欲を出さず,速やかに戦争を終結させることが賢明である,というわけです。

そういえば最近も女優・Mと男優・Tの泥沼の離婚裁判がありましたが,考えようによっては,離婚訴訟も同じです。あれもこれもと欲張っても,相手から金はそう簡単に取れるものではないですから,ある程度のところで,終止符を打つべく動いた方が懸命です。

孫子はまた,勝利に酔い痴れて,調子に乗って欲望の赴くままに振る舞っていると,最後はみずからをも焼き尽くしてしまうものである,とも説いています。国を滅亡させたのでは元も子もないということです。東京と大阪の自称大物と称する元知事,現市長の合作として勢いに乗りつつある政党も,近い将来,このような運命にならないとも限りません。

孫子はその最初の始計篇(시계편)で‘전쟁은 속임수이다’,つまり,戦術の基本は敵を欺くことであると言ってます。そしてそのためには変幻自在の行動によって敵の意表をつき,常に主導権を握ることが肝要だと軍争篇(군쟁편)で述べています。

さて「はやきことかぜのごとく,しずかなることはやしのごとく,しんりゃくすることひのごとく,うごかざることやまのごとく」という名文をご存じですか。

‘其疾如風,其徐如林,侵掠如火,不動如山(기질여풍, 기서여림, 침략여화, 부동여산)’です。武田信玄の旗印「風林火山」はここから来ています。

‘빠르기로는 바람처럼, 더디기로는 숲처럼, 치고 들어감에는 불길처럼, 움직이지 않기로는 산처럼…’そしてこのあと‘알기 어렵게 하기로는 그늘처럼, 움직임에 있어서는 천둥번개 치는 것처럼 한다.’とつづきます。

このほかにも,孫子の兵法には数々の名言が残されています。「始めは処女の如く後には脱兎の如し」というのも有名です。‘始如處女 後如脱兎(시여처녀 후여탈토)’ですね。
初めは処女のように弱々しく見せて敵を油断させ,のちには、逃げる兎のように機敏にふるまって,敵が施すすべがないようにすることです。

そして,最後にもう一つの名言は‘남을 알고 자신을 알면 백번 싸워 백번 이긴다.’です。謀攻篇(모공편)に書かれてるもので,「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」ということです。

これは「知彼知己者百戦不殆」から取ったもので,漢字四字で‘知彼知己(지피지기)’といいます。敵を十分に認識し,味方の情勢を熟知して戦えば,いかなる戦いにも勝利できるということです。

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