第18回 トラとことわざ

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トラとことわざ イメージ以前,むかしのトラの話をしたことがありました(連載第7回)。韓国にはトラが住んでいましたが,絶滅したと考えられます。有名な話が「加藤清正のトラ退治」です。韓国では임진왜란〈壬辰倭亂〉と呼ばれている「文禄・慶長の役」ですが,この時,加藤清正が朝鮮のトラを乱獲し,病気の秀吉に送ったとされています。また,清正が朝鮮から日本に帰り秀吉に拝謁した時には,トラの皮を五枚持参したといわれています。

韓国の学者が,日本やアメリカに残っていた韓国トラの標本からDNAを採取して調べたところ,現在ロシアにわずかに生息しているアムールトラと韓国トラは同じ血統だということがわかりました。

韓国ではトラは사신도〈四神圖〉に描かれています。四神というのは음양오행설〈陰陽五行說〉による東西南北を守る神のことで,中国の戦国時代に定着した思想で,韓国では三国時代の壁画に最初に見られます。これらの神々の配置を絵にしたものを「四神図」といいます。四神図の形は時代によって少しずつ違いますが,東に位置する神が청룡〈靑龍〉,西に位置する神が백호〈白虎〉,南に位置する神が주작〈朱雀〉,北に位置する神が현무〈玄武〉です。朱雀は鳳凰のようなもので,玄武というのはカメと蛇で象徴される神です。

トラと言えば,有名なことわざに「虎穴に入らずんば虎児を得ず」というのがあります。
호랑이 굴에 들어가야 호랑이 새끼를 잡는다です。出典は中国の後漢書です。

「虎は死して…」という中国の故事成句も有名ですね。호랑이는 죽어서 가죽을 남기고 사람은 죽어서 이름을 남긴다です。これも中国から来たことわざですので,漢文で「虎死留皮 人死留名(호사유피 인사유명)」と読み下します。

「うわさをすれば影」の韓国語版にも虎が登場します。호랑이도 제 말 하면 온다といいます。

호랑이에게 물려가도 정신만 바짝 차리면 산다というのもあります。「どんな危険なことにあっても,精神力をもって冷静に行動すれば助かる」ということです。人生の鉄則ですね。

호랑이에게 물려갈 줄 미리 알면 누가 산에 가나ということわざは「トラに噛まれることがわかっていてだれが山へ行こうか」,つまり災いに遭うことがわかっていて,その行動をする人はいないという意味です。また「だれも最初は失敗すると思って行動する人はいない」という意味もあります。

トラにまつわる熟語もいくつかあります。가정맹어호〈苛政猛於虎〉は「苛政は虎よりも猛し」です。悪い政治というものは,虎の害など比べものにならないほど人民を苦しめるものです。まさに,いまの北がそうですね。

もうひとつ호가호위〈狐假虎威〉も付け加えましょう。「虎の威を借る狐」です。こういった人は結構身近にいるものです。そしてもう一つ,호부견자〈虎父犬子〉と言う四字熟語もあります。トラの父にイヌの子,つまり「父親に比べて,息子のできが悪いこと」です。

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