第181回 演奏会

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伊藤は大学で混声合唱団に入りました。

弱小の合唱団で、いつ消えてもおかしくないような存在でしたが、一応毎年演奏会を開いていました。

いつだったか、中国語学科の先生(日本語ネイティブ)を演奏会に招待しようと思って、チケットをお渡ししたところ、先生から文句を言われました(笑)。

何を言われたか、というと、「演奏会」という表現がおかしいのではないか、とおっしゃるのです。

皆さん、どう思われますか?「混声合唱団TEMPEST第8回定期演奏会」と書いてあったのですが、別におかしくないですよね?

実は、現在も伊藤は男声合唱団に入って活動しておりまして、先日中国人の友達や仕事仲間に演奏会のチケットやフライヤーを渡したのですが、その時は以下のような反応をされました。

「あれ?合唱団のコンサートだけど歌だけじゃないんですね!」

なんと、複数の中国人から、別々に同じような反応をされたのです。

どうしてこんな反応が返ってくるのでしょうか

実は、中国語の「演奏yăn zòu」という単語は、歌には使えないらしいのです。

「演奏yăn zòu」はあくまで楽器について言う単語であって、歌うのなら「演奏」ではなく「演唱yăn chàng」と言わなければならないのです。

ですから、僕の大学時代の先生がおっしゃったのは「『演奏会』じゃなくて『演唱会』と書かないとおかしいだろう。」ということだったのです。

この先生、すっかり頭は中国人化していたのでしょうかねぇ(笑)。確かに日本語でも「演奏する」と言えばふつう楽器を思い浮かべるだろうと思いますが、コンサートの場合なら、歌だけのコンサートでも「演奏会」って言えると思うのです。というか実際日本の合唱団のコンサートは「演奏会」と書いているところがホトンドだと思います。それに第一、「演唱会」なんていう単語、日本語にはないですよね〜(笑)。

また、中国人たちの反応はどういうことだったのかというと、「歌なのに『演奏会yăn zòu huì』と書いてある。ということは、歌だけでなく楽器演奏もついているのだな。」と判断したのでしょうね。僕もこの「演奏会」という単語における日中間のズレをすっかり忘れていたため、彼らが何を言っているのかよく分からず「ええ、まぁ、ピアノ伴奏はついていますけどね。」とかいうふうに答えてしまい、なんとなくお互い頭の中でクエスチョンマークが飛び交ってしまいました。

前回のメルマガでも申し上げたとおり、日中両国語で同じ形をした単語であっても、その単語のもつ意味は必ずしも全く同じではないのですよね。ちょっとしたことなのですが、お互いに相手が何を言っているのか良くわからないということが生じます。

漢字って、便利なようで実は不便ですねぇ。

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