第164回 漢字の並ぶ順番

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中国語と日本語、似たところも違うところもありますね。たとえば、方角の言い方。

方角とは、ようするに「東西南北」のような言葉ですね。「東西南北」4つの方角は、それぞれ中国語も同じです。すなわち「东dōng(東)」「西xī(西)」「南nán(南)」「北běi(北)」。

さらに細かく方角を言いたい時、日本語では「南西」「北西」「南東」「北東」と言いますね。「南」「北」が先、「東」「西」が後になっています。ところがこれは中国語では反対になります。すなわち「西南xīnán」「西北xīběi」「东南dōngnán」「东北dōngběi」になるのです。

不思議ですよねー。

実は、中国語の2文字の熟語、2つの字が並列で並んでいる場合は、声調順で並べられる、という傾向があります。

例えば、

  • 左右 zuŏ yòu(第3声+第4声)…左右
  • 阴阳 yīn yáng(第1声+第2声)…陰陽
  • 生死 shēng sĭ(第1声+第3声)…生死
  • 男女 nán nǚ(第2声+第3声)…男女
  • 黑白 hēi bái(第1声+第2声)…白黒

すべて、1つ目の漢字の声調よりも2つ目の漢字の声調のほうが大きい数字になっていますよね?

方角もこの傾向に沿っているようです。

  • 西南 xīnán(第1声+第2声)…南西
  • 西北 xīběi(第1声+第3声)…北西
  • 东南 dōngnán(第1声+第2声)…南東
  • 东北 dōngběi(第1声+第3声)…北東

声調が関係しているって、なんだか意外ですよね~。

ただし、次の言葉はこの傾向から外れています。

  • 进出口 jìn chū kŏu(輸出入)

「进出」の部分は、第4声+第1声なので、反対ですよね。

どうも、方向のある動きを並べる場合は、自分のほうに入ってくる方が先、自分から出ていく方が後、になっているようです。例えば:

  • 进出jìn chū(「入る」+「出る」 出たり入ったりすること)
  • 借贷jiè dài(「借りる」+「貸す」 貸し借り)
  • 买卖măi mài(「買う」+「売る」 売買)
  • 收支shōu zhī(「収入」+「支出」 収支)

ね。入るものが先、出るものが後になっているでしょう?

しかし、大きな例外が見つかってしまいました。

  • 大小dà xiăo (第4声+第3声)

声調の順番も反対ですし、方向も関係ありません。う~む。語学には例外がつきものですが、こんな基本的な言葉が例外なんて!(笑)

ということで、これはあくまで「傾向」であって、「規則」ではない、ということなのでしょう。

でも、この傾向、なかなか面白いでしょう?いろんな単語を見て、ちょっと考えてみてください。今までの疑問が氷解したりするかもしれませんよ。

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