第160回 3文字名の話

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前回の記事を読んでくださったある読者から、ご質問をいただきました。

この方も、中国語について不思議に思っておられることがあり、それを中国人に尋ねても意図を分かってもらえないという経験をしたとのこと。

それは、中国人が(この方の場合、場所は台湾だったようですが)電話を取り次いだりしようとして人を呼ぶ時、だいたいフルネームで「张小平!」とか「李芳!」というように呼びますよね?

この時、3文字名だと、この方にはどうしても、2文字目と3文字目の間に軽くポーズが入っているように聞こえるのだそうです。

これがもし、苗字と名前の間でポーズが入るのならわかるのに、そこではなく、2文字目と3文字目の間なのだとか。

つまり、「张小平」なら

张小_平!

というように、「小」と「平」の間で少しポーズが入っているように聞こえるとおっしゃるのです。

皆さんはどう思われますか?

僕もこの質問を拝見するまでは全く気づきませんでしたし、今でもあまり分かっていませんが、ちょっと思い当たることがありました。

中国語の単語って、2文字のものが圧倒的に多いですが、3文字のものも結構あります。複合語が多いですけどね。例えば

  • 图书馆tú shū guăn(図書館…図書の館)
  • 洗手间xĭ shŏu jiān(トイレ…手洗いの部屋)
  • 中国话zhōng guó huà(中国語…中国の言葉)
  • 白开水bái kāi shuĭ(白湯…何も加えていない湧いたお湯)
  • 老大娘lăo dà niáng(おばあさん…老いたおばさん)
  • 黑面包hēi miàn bāo(黒パン…黒いパン)

最初の3つ(図書館とトイレと中国語)は●●○という構造(前2文字+後1文字)
後ろの3つ(白湯とおばあさんと黒パン)は●○○という構造(前1文字+後2文字)

で、どんなふうに発音されるかというと、3文字の単語の場合、最後の字が結構強くハッキリと、そして少し長めに発音されているように聞こえます。たとえば白湯「白开水」だったら:

バイカイシュェイ

とでも書きましょうか。

つまり、最後の「水」という字は強くはっきり発音されるけど、その前の2文字はそうでもなく、特に真ん中の「开」という字に到ってはかなり軽い発音になっているようです。

意味を考えると「白」+「开水」なので「白」が一番強く発音されそうなものですが、そうではないのですね。どうやら3文字の単語を発音する場合、意味の区切れは無視され、リズム的には●●○という構造で発音されるような気がしています。

それは名前でも同じで、3文字名の場合は3文字目が強くハッキリ長めに発音されているようです。

僕が留学中によく遊びに行っていた中国人家庭で、ある日お母さんが大声でお父さんを呼ぶ場面に出くわしました。お父さんの名前は「李永平Lĭ Yŏngpíng」(仮名)だとすると、こんなふうに聞こえました。

「リーヨンピ〜〜〜ン」

正直、最初は何を言っているのかさっぱり分かりませんでしたが、ある日ふと「あ、もしかして名前を叫んでるんだ!」と分かったのでした(笑)。

質問を下さった方も、こういう現象を聞いて、2文字目と3文字目の間に少しポーズがある、と感じられたのではないでしょうか?

全然違うかもしれませんが(苦笑)。

(今日のお話は、あくまで傾向であって、3文字の単語の場合いつでも3文字目が強く発音される、というわけでありません。)

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