第156回 色

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みなさんはお花見ってお好きですか?

僕は正直言うと、お花見って寒いイメージが強くてあまり好きではないのですが(笑)、桜(特にソメイヨシノ)が満開の状態を見るのは、やはり好きです。

かの有名な小説家の魯迅は日本に留学していたことがありますが、彼も東京は上野の桜を見ていたということが、次の文章から分かります。

上野的樱花烂漫的时节,望去确也像绯红的轻云,…
「上野の桜の美しい時は、見渡してみると確かに赤い雲のようだ」
(短編集『朝花夕拾』の「藤野先生」より)

当時の上野の桜がどんな品種だったのか知りませんが、「绯红(鮮やかな赤)」というのはちょっと大げさな気もしますね~。まぁ、そのくらい魯迅にとっても上野の桜は印象的だったということなのでしょうね。

さて、この「绯红fēi hóng」という表現。

「红hóng」だけで「赤い」という意味ですが、「绯」という字を頭に足して、「真っ赤」であることをより生き生きと表すことができるそうなのです。

中国語の色の世界ってどんななのでしょうね。ちょっと中国語の色の表現を一緒に見てみましょうか。

各言語で、基本の色というのは決まっているようです。たとえば日本語では「赤」「青」「白」「黒」だそうです。では中国語は、というと、「白bái(白)」「黑hēi(黒)」「红hóng(赤)」「黄huáng(黄)」「绿lǜ(緑)」「蓝lán(青)」の6色だそうです(カッコ内は日本語)。

そして、この基本の色の前にさまざまな字を加え、より豊かな色彩表現を作るのです。たとえば:

雪白xuě bái

これは分かりやすいのではないでしょうか。「雪のように真っ白」ということですね。

苍白cāng bái

日本語でも「顔面蒼白」と言いますから分かると思いますが、「(皮膚の色が)青白い」感じを表します。

同じように「白い」と表現する色でも、こうやって見ると印象が全然違いますよね。それを中国語では、基本色の字の前に置いた字でその印象を補足するのです。

乌黑wū hēi

「乌」とはカラスのことですよね。ですからこれは、カラスのように真っ黒、ということです

漆黑qī hēi

これだと、漆を塗ったように黒く光沢があることだそうです。日本語でも「漆黒(しっこく)」と言いますから、分かりますよね。まぁ、事実上「烏黒」も「漆黒」も同じような色だと思いますが、バリエーションがあって面白いですね。

粉红fěn hóng

「粉fěn」は、もちろん粉という意味もありますが、ここでは「おしろい」のことです。「おしろいのような赤」とはどういうことか、というと、おしろいを塗った女性の顔の色って真っ白というよりはほんのり赤いということで、つまりは「薄いピンク」というような感じです。

ソメイヨシノの花の色はこの「粉红」が一番ぴったりのように思いますね~。みなさんはどう思われますか?

苹果绿píng guŏ lǜ

「苹果」は、リンゴのことですよね。ですから「苹果绿」とは「リンゴのような緑」という意味になるわけですが、、、想像できます?

日本人にとってリンゴの色は赤です。おそらくほぼ100%の日本人が、リンゴの色は?と尋ねられると「赤」と答えるのではないでしょうか。

中国でももちろん赤いリンゴは売っていますが、「苹果绿」と言えば、淡い緑色を表すのだそうです。

確かに、青リンゴは淡い緑色をしていますから、分からなくはないのですが、やはり我々には理解しにくい語構成ですよね~(笑)。

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