第143回 言葉遊び

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中国のしゃれ言葉とでも言うか、なんと言うか。たとえば日本でもこんなことを言う人がいますよね?

「トイレが火事だ」・・・つまり「ヤケクソだ」

ダジャレというか、コネタというか(笑)。

中国語にはこの手のしゃれ言葉がたくさんあります。中にはどうしてそういう意味になるのか僕にはどうも理解しにくいものもあるのですが(苦笑)、わかりやすいのを典型例として挙げておきますね。

孔夫子搬家
kŏng fū zĭ bān jiā
直訳:孔子様の引越し

そのこころは?
尽是书。(尽是输。)
jìn shì shū
直訳:すべて本ばかり(すべて負けばかり)。

つまり、「书shū(書籍)」と「输shū(負ける)」とが同じ発音なので、それを利用したしゃれ言葉です。孔子様が引越しするならきっと荷物は本ばかりなんだろうな~ということから、「すべて本」つまり「すべて負け」。負けてばかりいる時に冗談で言う言葉です。

どうですか?結構面白いでしょう?

今日は僕の大好きな三国志関係の歇后语をご紹介したいと思います。

刘备卖草鞋
liú bèi mài căo xié
劉備がわらじを売る

そのこころは?
本行
běn háng
本職である

これはどういう意味で使われるかわかりますか?

劉備(刘备liú bèi)は皆さんもご存知(?)、三国志に出てくる主人公と言ってもいい人物ですね。最終的には蜀漢の皇帝を名乗りますが、若い頃は履物や筵を作って売るような貧しい生活をしていました。

つまり、劉備にとってわらじを売ることは、昔取った杵柄で、得意中の得意のはず。というわけで、この「刘备卖草鞋」は「得意である、十八番だ」というような意味で使われるようです。

ちょっと劉備にとっては嬉しくない表現かもしれませんね。

黄忠出阵
huáng zhōng chū zhèn
黄忠の出陣

そのこころは?
不服老
bù fú lăo
老いていることに納得しない

黄忠(huáng zhōng)という人を知っていますか?

この人は、劉備に使える武将の一人です。三国志では赤壁の戦いの後に登場する人物で、登場したときにはすでに白髪の老人です。しかし老人なのに強弓を引き、その武勇は若者と比べてもまったく引けをとりません。

こんな人なので、若い武将から「老将軍」などと年寄り扱いされるのを嫌っていて、いつも戦闘では先鋒を務めたがります。最後には、劉備の「若手が育ってくれて嬉しい」というような何気ない発言にカチンと来て(?)少人数で敵に切り込んでいき討ち死にしたという負けず嫌いな老人です。

黄忠といえども若い頃はあったはずなのですが、この人が三国志に登場するのは歳をとってからですので、どうしても「老人」というイメージがついてしまっています。そこで「黄忠の出陣」というのは、老人なのに現役を引退せずに活躍する、という意味になるわけです。

いつも三国志に偏っていてすみません。歇后语はとても面白いので、またネタに困った時に扱いたいと思います(笑)。

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