第122回 比較の話

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

たまには、普通に文法の話でもしましょう(笑)。

この文をご覧ください。

中国大。

zhōng guó dà

この文、「中国は大きい」という意味ですね。

でも、普通は「中国は大きい」という文を中国語に訳すとこうなるでしょうね。

中国很大。

zhōng guó hěn dà

では、「中国大。」と「中国很大。」とはどう違うのでしょうか。

「很」は「とても」という意味だから、後者は「中国はとても大きい」という意味だろう、と思った方もいるだろうと思うのですが、それは半分だけ正解です。

「很」は「とても」という意味ですが、実際にはあまり意味がありません。強く強調して発音すれば「とても」という意味が出るようですが、軽く発音する場合は特に明確な意味はないらしいのです。では、なんのために「很」なんて言わなきゃならないのでしょうか。

それは、これが無いと、比較のニュアンスが出てしまうからです。

つまり、「中国大。」という文は、単独では出てきません。例えば「中国大,日本小。zhōng guó dà, rì běn xiăo (中国は大きく、日本は小さい。)」というように、比較の対象があるわけです。もしくは、会話の中で「中国と日本とどっちが大きい?」という質問があった場合、その回答として「中国大。(中国が大きい。)」と言うような場合に使う言い方です。

そういう文脈が特に無く、普通に、事実として「中国は大きいです。」と言いたい時はどうすればいいか、というと、「中国很大。」と言えばいいのです。

つまり、英語風に言うと、中国語の形容詞は全て、元々比較級になっている、ということが出来ます。

で、もっと詳しく「何と比べてどうなのだ」ということを言いたい場合は、どうなるでしょう。

我 高。 

wŏ gāo     

私は(背が)高い。 

我 比他 高。 

wŏ bĭ tā gāo   

私は 彼より (背が)高い。

前者のように言うだけでも何かと比べているニュアンスは出るのですが、何と比べているかは明示されていません。そこで、「比他(彼より)」という言葉を主語と形容詞の間において、比較の対象を明示するのです。この位置に入るのですね。入る位置は英語と全然違います。むしろ日本語に似ていますね。

同じように、この位置にこんな言葉を入れるとどんな意味になりますか?

我 没有他 高。

wŏ méi yŏu tā gāo

私は 彼ほど (背が)高くない。

こうすると、否定文になるのですね。

では、今度はこうしてみましょう。

我 跟他一样 高。

wŏ gēn tā yí yàng gāo

私は 彼と同じくらい (背が)高い。

こうすると、同等比較の文になります。

比較のニュアンスを消したいのであれば、何か「程度の副詞」を形容詞の前に入れます。つまり:

我 很 高。

wŏ hěn gāo 

私は(背が)高い。

我 非常 高。

wŏ fēi cháng gāo 

私は(背が)非常に高い。

我 真 高。

wŏ zhēn gāo 

私は(背が)本当に高い。

我 比较 高。

wŏ bĭ jiào gāo 

私は(背が)比較的高い。

……等々

こうやって考えると、比較の文や形容詞の文が整理されてきませんか?僕だけですかな(笑)。

中国語翻訳のお問い合わせはインターブックスにどうぞ

それぞれの国の事情を理解したネイティブ翻訳者が翻訳を担当いたします。
台湾語をはじめ北京語、広東語、上海語などの方言や簡体字、繁体字などにも対応しています。
電話番号 03-5212-4652
お問合せはこちら

関連する記事