第101回 hの音

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国会中継や記者会見などで国会議員先生の言葉を聞くことが結構ありますよね。

議員さんたちは聞いている相手に共感を覚えさせなければならないので、発音が分かりやすい人が多いような印象がありますが、時々そうでもない人もいますよね。あ、話の内容ではなく、発音の話ですよ(笑)。

麻生太郎さんが総理大臣だった時、麻生さんの話を聴く機会が飛躍的に増えました。

内容はともかくとして、麻生さんの日本語の発音は、聞き取りにくかったと思いませんでしたか?僕は、何が原因なのかな〜と考えつつ聴いていたのですが、どうも「はひふへほ」に問題があるように思いました。

麻生さんの「はひふへほ」は、あまり息が出ないようです。だから、例えば:

日本(にほん)→におん
燃料補給(ねんりょうほきゅう)→ねんりょうおきゅう

息をあまり出さないのでしょうね。だから、「燃料補給」の場合、「きゅう」も「ぎゅう」みたいに聞こえてしまいます。

あ、なんだか、韓国語みたいですね!韓国語のhはあまり息が出ないし、語頭にない清音は濁音になりますよね?麻生さんって韓国語勉強しすぎたのかな?(冗談)

別に麻生さんの日本語の発音を馬鹿にしたり揶揄したりするつもりはなく、単に非常に興味深いと思っているだけなので、どうか皆さん誤解しないでください。僕は一応通訳ということもしますので、聞き取りにくいと思うような発音があれば、どうしてなのかな?と色々分析するのが癖みたいになっているのです。

世界の言語を見ていると、hの音を使う言語は少なくないと思いますが、そのhの音も結構色々あるような気がしています。僕が勉強したことのある言語(そんなにたくさんはありませんが)のhの音を比べてみようと思います。

日本語は、息があまり出ないので、人によっては「あいうえお」みたいに聞こえる。

英語は、結構するどく息が出ているような気がする。

ドイツ語は、かなりするどく息が出ている。

フランス語は、hの音が完全に消える。

韓国語は、息がかなり少ない。限りなく「あいうえお」に近い。ゆえに、その前に出てくる音と混ざってリエゾンすることすらある。

同じhの音とはいえ、言語によって随分個性がありますねぇ。

では、我らが中国語はどうでしょうか。

中国語は、相当強く息が出ますよね。ドイツ語といい勝負だと思います。例えば:

・黑色
hēi sè

この単語、日本語の発音風に「ヘイソー」と言うだけでは全然息が足りません。喉をこすって痰が飛び出すくらいの勢いで、「クヘイ」って言ってるんじゃないか?と思うくらい強く喉をこすって発音するのが中国風。

だから、現在の国家主席「胡錦濤」さんの名前も、結構強くhを出さなければなりません。つまり:

・胡锦涛
hú jĭn tāo

日本語の「フー」とはかなり音が違うので、そういう意味でも注意ですね。日本語の「ふ」は息が唇に当たることで出る音ですが、中国語の「hu」は上でも書きましたように喉をこする音です。日本語の「ほ」を発音しながら唇をもっと強くすぼめていくといいでしょう。

そして、京劇など見ていると、役者がすごい技を披露したり見得を切ったり素晴らしい歌を披露した場合にお客さんから「ブラボ〜」というような意味でこんな言葉がかかります。

・好!
hăo

これは日本語的な発音で「はお!」と言うなら、どんな大声で言っても役者は嬉しくないでしょう。やはり、喉をこすって痰が飛び出すほどの勢いで「hhhハオ!」と、強くhの音を響かせてあげてください。

ご存知のとおり、中国語には有気音という子音群があり、非常にたくさん息を使って鋭く子音を発音する時がありますよね?hの音も有気音と同じくらいの鋭さで発音してください。

ああ、まったく、中国語を話す時って、息をイッパイ使わなければならないので、時々息苦しくなりますよね(笑)

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