第93回 同じ言葉なのに

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皆さんは「邪魔臭い」という言葉を使いますか?

僕は、関西出身ですが、関西では「邪魔臭い」と言えば「面倒である」という意味です。例えば:「この仕事は邪魔臭いな〜。」(この仕事は面倒だな〜)というように。

ところが、どうも関東ではそういう意味ではないようです。「邪魔である」という意味のようですねぇ。例えば:「この荷物、邪魔臭いのでここに預けていくよ」(この荷物、邪魔だからここに預けていくよ)というように。

同じ言葉なのに、地域が変われば意味も変わる。こういう単語って結構あるのかもしれません。

こんなに小さな日本でさえあるのですから、あれだけ広い中国だと、色々ありそうです。僕が気付いているものをいくつか紹介します。

ホテル

中国語で「ホテル」を表す単語っていくつかあるのですが、一番有名なのはこれですね。

饭店
fàn diàn

北京の老舗のホテル「北京饭店běi jīng fàn diàn」も「饭店」という言葉を使っていますし、ホテルニューオータニ系列の北京のホテル「长富宫饭店cháng fù gōng fàn diàn」も「飯店」です。

しかし、この「饭店」という言葉は、南方ではレストランの意味でもあるわけですよね。横浜中華街なんかでも
「〜〜飯店」という名前のレストランが結構あります。そうすると、僕たち外国人としては何となく困るんですよねぇ。

北京とか北方ばっかり行くわけではないから、行った先でタクシーに乗って「どっかホテルに行って」って言うとレストランに連れて行かれた、なんてことも起こりかねません。まぁ、そうなったらそうなったで、おいしい体験ですけど(笑)。

そこで、僕は基本的に「宾馆bīn guăn」という単語を使うようにしています。これだと北方でも南方でも「ホテル」の意味にとってくれますからね。

ところが、これは台湾では「ラブホテル」のようなイメージが強いらしいのです。台湾では使えないですね。は〜、難しい〜。

ジャガイモ

ジャガイモは「马铃薯mă líng shŭ」とか言いますが、「土豆tŭ dòu」という言い方も結構広く使われているように思います。「土中の豆」なんて、とても面白い表現ですよね。

ところが、これも台湾へ行けば、「落花生」の意味で使われることが多いとか。

但し、「落花生」の意味の「土豆」は福建語の言い方のようで、台湾の人も標準語で話す時は「花生huā shēng」というような言い方をするようです。

チンゲンサイ

チンゲンサイを日中辞典等で調べると、「青菜qīng cài」と書いてあることが多いと思います。

ところが、ある中国人と話していると、彼女はチンゲンサイのことを別の言い方で呼びました。なんと言ったかというと、

油菜
yóu cài

これが、辞書を見ると、アブラナ科の野菜と書いてあったりします。(チンゲンサイと書いてあるものもありますが)

チンゲンサイはアブラナ科の野菜ではあるようですが、はっきりチンゲンサイとは書かれていない場合が多いのです。

どうやら、これも、北方では「油菜」、南方では「青菜」というようです。

北京出身の友達と上海出身の友達と3人で食事をした時、2人に「チンゲンサイって何という?」と尋ねてみたところ、論争になってしまいました。北京出身の友達は「油菜」だというのですが、上海出身の友達は「青菜」だと主張します。

北京人にとって「青菜」は、ホウレン草や小松菜のような、青い菜っ葉類の総称なんだそうです。上海人にとって「油菜」は、いわゆる「アブラナ」であって、チンゲンサイのことにはならないそうです。

そういえば、北京で「炒青菜chăo qīng cài」という料理を注文すると、必ずしもチンゲンサイの炒め物が出てくるとは限らなかったな、と思い出しました。

ただでさえ単語を覚えるのは大変なのに、こんなんでは困っちゃいますよね〜。でも、まぁ、どちらか1つ覚えておいて、あとは実践の中で色々な経験をつめば、自然と覚えられると思います。

お互い頑張りましょう。

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