第92回 意味不明

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皆さんは中国に行ったことがありますか?

今さらですが、中国語は漢字を使います。ですから我々日本人にとって、中国での街歩きは楽ですね。店の看板や張り紙など、なんとなく何が書いてあるか分かります。

でも、中国語が分からない日本人にとって、時々意味の分からないものもあるのではないでしょうか。

例えばドアに書いてある「推」と「拉」の文字。

ある程度中国語を勉強すれば、すぐ分かるのですが、中国語を勉強していなければ、何のことか分かりません。

答えは、「推」が「押す」という意味、「拉」は「引く」という意味。つまり、「推tuī」と書いてある場合は、押せば開くのです。「拉lā」と書いてある場合は、引けば開くわけですね。

こんなふうに、中国と日本は同じ「漢字」という文字を使ってはいますが、使われ方がちょっと違ったり、意味が全く違ったりして、時々お互いに「意味不明〜」と思ってしまうわけです。

今日はちょっと視点をかえて、日本に来た中国人が戸惑う漢字表記をご紹介しましょう。

まず、有名なところでは、「湯/汤tāng」という字がありますね。

「湯」は日本では温かい水のことですね。よくお風呂屋さんに「湯」とかかれた暖簾がかかっていたりします。でもこれは中国人から見ると「スープ」の意味にしか取れません。だから、お風呂屋さんの「湯」と書かれた暖簾を見ると「スープ屋さん」と思ってしまうのだそうです。

油断と怪我

もう1つ、これも有名な話ですが、ある中国人が日本の工場を見学した時、工場の壁に貼られていたスローガンにいたく感動したそうです。日本人はなんと勤勉なのかと。

その中国人が見たのはこんなスローガンでした。

油断一秒怪我一生

「ほんの一瞬の油断のために一生を棒に振る怪我をしかねないから気をつけろ」という意味のスローガンです。日本語の分かる人なら誰でもそのような意味にとりますよね?

ところが、これを中国語として読むと、「油を1秒でも絶やしたら、一生自分を責めます」というような意味にとれてしまいます。

つまり、「油断」「怪我」という単語が中国語には無いので、勘違いすることになったのでしょう。

ある日、日本語が全くできない中国人に尋ねられました。

「伊藤さん、自由時間に街を散策していたら、よくjī’ ānという言葉を見るのだけど、どういう意味ですか?」

jī’ ānと言われても、僕もピンと来なかったので、紙に書いてもらいました。すると、、、

「激安」

と書かれていたのです(笑)。

なるほど、確かに、「安い」というのは中国語では「便宜pián yi」と言い、「安」とは言いませんね。日本ではどうして「値段が低い」ことを「安」という字で表すようになったのでしょうか。不思議です。

化粧

やはり、ある中国人から言われました。

「伊藤さん、この建物には女性が多いのかなぁ。あちこちにお化粧をする部屋がありますね。」

何のことかと思ったら、「化粧室」と書いてあるのを見て「化粧する部屋」だと思ったようです。(笑)

「あれはトイレのことですよ」と教えてあげるとみんな大喜びです。それからというもの、彼らはトイレに行く時には必ず
「我去化妆。wŏ qù huà zhuāng(ちょっと化粧してくる)」と言うので、みんなで大笑いでした。

ちなみに、韓国語ではトイレのことを「化粧室(ファジャンシル)」と言うそうです。聞くところによると、日本語と韓国語は共通の漢字語が非常に多いらしいのです。いつか、中国語と韓国語と日本語の漢字語の比較をしてみたいなと思っているのですが、、、

いまだに韓国語学習は挫折中です。いつになったら比較できることやら(笑)。

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