第65回 声調記号はどこに書くか

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中国語を自分で習っている時は、習得できなくてもそんなに困らないからいいや、と思っていたことが、教える立場になるとそんなことも言っていられないようになるもので(笑)。

皆さんは、ピンインを書く時、声調記号をどこに書くか分かりますか?

もちろん、母音の上に書くわけです。ですから母音が1つなら迷うこともないのですが、二重母音、三重母音となると、どの母音の上に書けばいいか、迷いませんか?

僕は、多分、どの先生からもこの法則について習っていないように思います。でも教科書本文の漢字とピンインをノートに写したりしていたので、いつしかなんとなく、正確に声調記号を打てるようになりました。

だから、教える立場になるまで、その法則については全く知らなかったのです(笑)。

ある教科書にはこんなふうに書かれていました。

  1. aがあればaの上に
  2. aがない場合、eかoの上に
  3. -uiと-iuは、後ろの方の母音の上に

「へ〜、そうなんだ〜」というのが、これを見た時の感想です。もっと複雑かと思っていたのですが、意外と単純だということと、「おっぱっぴー」の人ではありませんが「そんなの関係ねぇ!」という気持ちがないまぜになった感じですね(笑)。

ピンインの習得はとても大切ですが、声調記号の打ち方は、別にどうでもいいと思うのです。もちろん決まっていた方が読みやすいですが、漢字を書かないでピンインだけで文章をつづるなんてことは、実際にはないのです。だったら、どこでもいいではないですか。

な〜んて思う伊藤祥雄です。だから生徒さんが間違えても気にしません。一応指摘はしますが(笑)。

でもですね。実はこの声調記号の打ち方には、ちょこっと意味があるのです。その音節の中で、最も口が大きく開くところに声調記号を打つのです!

具体的に見て行きましょうか。

aがあればaの上

たとえば「叫」という字は jiào と読みますね。a の上に第4声の記号を打ちます。

この -iao という三重母音、ゆっくり発音しながら、自分の口がどのように開いて閉じるか観察してみてください。「i」から「a」に移る時に段々口が開いていき、「a」で一番大きく開かれてから、「o」に向かって段々閉じていく感じが分かりますか?

この音節で一番口が大きく開くのは、やはりa の時です。だからここに声調記号を打つのですね。

aがない場合、eかoの上

「美」という字は měi と読みますね。実際に発音してみるとすぐ分かると思いますが、「e」と言ってから「i」に移るとき、少し口が狭くなりますよね?ということは「e」の方が口の開き方が大きいということです。

「姐」という字は jiě と読みますね。「i」から「e」に移ると、やはり口が少し開きます。

だから、meiもjieもeの上に声調記号を書くのです。

「手」という字は shŏu と読みますね。やはり「o」から「u」に移る時、口が閉じます。
「多」という字は duō と読みますね。やはり「u」から「o」へと口が開いていきます。

つまり、「o」の方が「u」より口が開くということです。だから「o」の上に声調記号を打つのですね。

-uiと-iuは、後ろの方の母音の上

母音が2つ以上書かれていてaもeもoもない音節は、この2つだけです。

実は、ご存知の通り(?)、この2つの音節には秘密があります。

  • -ui は、本当は -uei
  • -iu は、本当は -iou

-uei / -iou に何か子音がつくと e / o を省略するのでした。たとえば:

  • d + uei → dui(eが省略される)
  • d + iou → diu(oが省略される)

上述のように、aがなくてeかoがある場合は、eかoの上に声調記号を打つわけですが、そのeやoが省略されていては記号が打てません。でもどこかに声調記号を打たなければ声調を表せません。

というわけで、この2つの音節の場合は後ろ側の母音の上に声調記号を打つ、という規則ができたようです。

こうやって見てみると、どこに声調記号を打つかはそんなに難しくないですね。口が一番大きく開くところで打てばいいのです。最後の -uiと -iu だけはちょっと例外なのですが、2つだけなので覚えられると思います。

ま、別にどうでもいいんですけどね(笑)。

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