第26回 量詞

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モノを数えるとき、そのモノのイメージを髣髴とさせるような「単位」で数えるのは、東アジアの特徴なのでしょうか。日本語の数量詞、中国語の量詞ですね。韓国語にも同様のものがあるようです。

ご存知のように、英語をはじめとする西洋語にはありません。

  • There is a dog at the park.
  • 公園に犬が一匹います。
  • 公园里有一条狗。
  • gōng yuán li yŏu yì tiáo gŏu

このように、日本語では犬を数える時「匹」という単位を使いますし、中国語では「条」という単位を使いますが、英語にはそういった単位は表示されていません。

ですから、日本語や中国語を勉強する場合、名詞を覚えるときには一緒に「どのような量詞を使うのか」ということも覚えなければなりません。ちょっと大変ですね。

しかし、これがあるお陰で、次にくる名詞を聞き間違えないで済んだり、同じ名詞でも量詞を変えることで、より情景が生き生きと描写できたりするのです。今日は量詞について見てみましょう。

椅子

日本語では「一脚二脚」と数えるのでしょうか。中国語では普通「把bă」を使って

一把椅子

yì bă yĭ zi

と言いますね?「把」というのは他には「雨伞yŭ săn(雨傘)」とか「扇子shàn zi(扇子)」などを数えるのですが、要するに何か取っ手のようなものがついているものを数える、と考えていいと思います。

椅子の場合、背もたれに取っ手のようなイメージがあるので「把」を使うようです。

ということは、背もたれのない椅子はどう数えるのでしょうか。やはり「把」?

背もたれのない椅子は「凳子dèng zi」と言いますが、「凳子」は「张zhāng」を使うのがいいようです。「张」は平たいものを数えるイメージがありますね。たとえば:

一张纸

yì zhāng zhĭ
紙一枚

一张桌子

yì zhāng zhuō zi
テーブル一脚

テーブルも、背もたれのない椅子も、平たい部分がありますよね?そのイメージで「张」を使うのでしょう。

但し、「一把凳子」という表現もあることはあります。取っ手がなくても手でつかんで運ぶようなイメージのあるものは「把」で数えられるようです。

茶の葉

お茶なら「杯bēi」とか「壶hú」とかが一般的ですね。しかし交換可能ではないことは、日本語を話す皆さんならよくお分かりでしょう?「杯」ならコップや茶碗一杯分のお茶、「壶」なら急須1つ分のお茶を指します。量詞を使い分けることで、情景がより鮮明に浮かび上がってくるのです。

では、お茶の葉はどう数えるでしょうか。ちょっと調べてみると、「包、片、把」と三種類の量詞が出てきました。

「包bāo」はご想像のとおりだと思います。お茶の葉を包んだものを数えるわけですね。
ティーパックも含みます。たとえば、

把这包茶叶放入热水中。

bă zhèi bāo chá yè fàng rù rè shuĭ zhōng
この(一包みの)お茶の葉を熱湯の中に入れます。

という感じです。

では「片piàn」はどうでしょう。普通「片」はかけらを数える時に使われるのが一般的で、たとえば錠剤などが思いつきます。それがお茶の葉に使われるということは、お茶の葉一枚一枚を数えるようなイメージになろうかと思われます。たとえば、

在一壶茶里,每一片茶叶都不重要。

zài yì hú chá yè li, měi yí piàn chá yè dōu bú zhòng yào
お茶の中においては、茶の葉一枚一枚は重要ではない。
(お茶を煮出す時に茶の葉一枚一枚が何か特別な役割を持っているわけではない、という意味)

では、「把」を使うとどうなりますでしょうか。

他抓了一把茶叶放进杯子里。

tā zhuā le yì bă chá yè fàng jìn bēi zi li
彼はお茶の葉をつまんでコップに入れた。

「把」を使ってお茶の葉を数える時は、よく「抓zhuā つまむ」という動詞と共に使われているように思います。ということは「一把茶叶」は「1つまみの茶の葉」ということができそうですね。

同じ「茶叶chá yè」という単語でも量詞を変えることで、描写するイメージが全く異なってきます。量詞はたいてい一文字ですし軽く発音されることが多いですが、実は大変重要な働きを持っているのですね。

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